コンクール直前のスペシャルな練習は、戸塚フォーラムのホールで行われました。
じりじりした日射しと張り付くような湿気、朝から厳しい残暑ですが
そんなこと言ってられない気迫・・お尻に火が付いた緊張感がみなぎっていました。
課題曲と自由曲、通して歌う練習というのもほとんどしていなかったので、
そういう流れる空気の微妙な感覚にもなじむことができてよかったです。
「くろ髪の」について、思うところを発表するという宿題が出ていて
もう一度訳やら資料やらを見直し、時代背景やエピソードや晶子鉄幹の人物像等々
いろいろな視点から、それぞれのこう歌いたいというイメージを探りました。
発表の時間はわずかでしたが、みんながあらためて作品と向きあったことで
何かが変わったような気がしました。
今目の前にあるもろもろの課題、タイミングやバランスや息継ぎや音程、音色・・を
正確にするということだけでなく、その先にある表現として深めようという方向へ
気持ちが入ってきた・・・
作曲家がおいて行った音をたどる作業も一段と興味深くなります。
今頃こんな状態ではいけないのかもしれませんが、伸びしろがまだたくさんあるという意味では
逆によかったのかなと思います。
ぐいっと手繰り寄せた感じが、本番へ向けたいい集中力、勢いを生むような気がします。
今日みんなでつかんだものを、早くステージで歌ってみたいですね。
楽しみです。