アカペラの課題曲「氷雨」
求められるのは濁りや歪みのない、正しく美しい和音。
それが実現できてはじめて、新実南吉の素朴な言葉が浮き上がる。
ということなので、ひたすら母音唱で響きを整える練習です。
シンプルな曲ほど、テクニックが丸わかりになってしまうので、一瞬も気を抜けません。
ちょっと力んだり支えが抜けたりするとたちまち色がくすむし
母音が変わっただけでも音程が微妙に動いてしまうし
めいっぱい神経を使い、体を使い、耳を使う
なかなかうまくいきませんが、この緊張感がたまらなく気持ちいいです。
筋肉の引き上げ具合や音程のピッチが目盛りでわかるようになっていて
くいっと調節できるといいのですけどね・・・
マエストロのお気持ちはよ~くわかるのですが、現実は厳しく、一歩ずつの歩みです。
とはいえ、日暮れの情景や祖父たちの心情をちょっと想像しただけで
音量を減らしていった先の入り口の表情とか、ふっと音を切った余韻とかに
じわっと味わいが増す私たち。
情感のスイッチはすぐに入るので初めは封印、ひたすらテクニカルスイッチのみで練習するように
指令が出ていたにもかかわらず、ついついそちらに流されるのです。
「無声慟哭」にいたっては、放っておいても勝手にスイッチが入り
最後のフレーズは笑ってしまうほどうまい!といって本当に笑われてしまいました。
ほんとうかなぁ~
そんなことあるのかなぁ・・・初耳でした。
いろいろあるけどがんばろう♪