わたしたちにできること

関東大会への追い込みの練習。
 
自由曲は自分たちの持ち味を存分に発揮する方向で行くのだけれど
 
課題曲にはやはり課題があり、選んだ曲が求めているものを実現しないといけないわけです。
 
永瀬清子さんの詩に共感して歌ってきた私たちでしたが、審査員の経験も豊富なマエストロから
 
少々軌道修正がありました。
 
高校生の声の持つ明るさ、さわやかさ、言葉のスピード感が必要。
 
持っているものの中でできるだけ違う色や速いスピードにする。
 
にわかに若作りをしても限界がありますしね・・思うに、わたしたちがやるべきことは
 
課題で現れてしまう合唱の基礎力をあげるということなのですよね。
 
パートの音色の揃い方、和音のピッチの正確さ、バランスやハーモニーの美しさ
 
はっきりと自然なイントネーションで聞き取れる言葉。
 
高校生だからといって、誰でもいい演奏ができるわけではないので
 
爽やかな印象を残せるのは、基礎部分がしっかりしていてクリアな響きを出せるからでしょう。
 
自分たちに足りないものを補っていくことができれば、演奏の質が上がり、表現の幅がもっと広がりますよね。
 
もっと密着した和音、ハモリができれば、くすみのない明るい響きになるでしょうし
 
息のスピードがコントロールできれば、もっと生き生きした表情が出せる。
 
それは課題曲だけでなく、自由曲にも活かせることことなわけで
 
本番ではどうしたってはまゆう節が出るので、基礎点の積み上げに努力しましょう。
 
こういうトレーニングができることが、コンクールにチャレンジする醍醐味だなと思います。
 
今のコンクールは若者が主流、それは声の違いであることはある意味当然ですよね。
 
持っている声のよさ、ハリや艶に加えて、よい指導者のもとでひたむきな練習をすれば、
 
声作りから日々努力しているものが太刀打ちするのは相当難しいのは明らかです。
 
合唱に魅せられて歌い続けてきたわたしたちにできることは何だろう。
 
コンクールにでるからには評価がついてまわるのですけれど、
 
精いっぱい努力して幸せに歌えたら、それで充分かもしれません。
 
ひとりではできない合唱。
 
素敵な仲間たちといい音楽を作る時間。このとても幸せな時間を大切にしたい。
 
歌にはいろいろなものが表れます。
 
へたなよりはうまいほうがいいし、いい音楽をしたいですけれど、
 
歌っている人たちの温かさや優しい気持ちがあふれているような歌が歌いたいですね。
 
昨日はボランティアがあって、老人施設で歌ってきました。
 
私たちの拙い歌でもとても喜んでくださって、はじめは硬い表情のままだった方が
 
破顔大笑、びっくりするようなくしゃくしゃの笑顔になったりして
 
何かが伝わることにこちらも感動してしまいます。
 
お隣のおじいさんの歌詞カードをいちいちめくってあげる世話好きのおばあさんを見ていると、
 
我が家のおばあちゃんもデイケアセンターでどんなことしているのかなと思ったりしました。
 
誰でも年は取るし、いつまで歌えるかわからないけれど
 
いまできることを一生懸命やっていればいつ終わりが来てもいいかなと。
 
7年前に突発性難聴になったときは、なるようにしかならないと思ったので
 
それからまた歌えるようになって全国大会まで行けて、もうできすぎですよね。
 
慎重に言葉を選びながら、若くない私たちに “若い” 声を求めて
 
みっちり濃い練習をしてくださるマエストロには感謝の一日でした。
 
コンマスの下、こつこつトレーニングを続けているはまゆう、
 
みんなの努力と日々の練習の成果がどこかで実を結びますように。