楽しかった金沢の思い出も束の間の夢、また心新たに音磨きの日々です。
全く響きのない狭い会場、老朽化したピアノ、
厳しい練習環境では自分たちの声が丸裸で、突っ込みどころ満載。
それでもマエストロは丹念にわかりやすく根気よくユーモラスに
ひとパートずつまな板に乗せてじっくりと吟味吟味。
ときどき「だいぶいいです」と言って下さるけど
自分で感じられるのはほんのちょっとだけ。
でもそれを励みに、くじけずに頑張るのです。
きっとこういうところの方が、うまくなっていくに違いない。
ごよごよとうごめきながら、精いっぱい口をあけて歌う私たちは
今はまだちょっとくすんだ色のひな鳥たち。
そのうち美しい羽根が生え揃い、白鷺になって飛び立つ日が来るのです。
その日を信じて頑張ろう!