ちょっとゆるんだりもつれたりしそうになっていた練習の糸が、
ようやくぴんと張ってきた。
詩も音もちょっとばかりえぐいので(八つ墓村・・)、
咀嚼消化しにくかった「挽歌」がようやく動き始めた。
食わず嫌いをしていてはいけないのだ。
音程、リズム、強弱の行方、音符のサイズ等々、
まずは楽譜上のあるべき姿をきちんとまな板の上に乗せないと、
そこからさきのマエストロの腕が揮えない。
書いてある「あるべき姿」を研ぎ澄ましていくことで
音やことばの持っている色や空気が立ちのぼってくる。
(尾崎左永子さんのお話は興味深かった)
あ、逆もあるかな。
音やことばのもっているものをきちんと表現することで
書こうとしていた音楽の意図があざやかになってくる。
こうしたいということが明確にあって歌いこんでいるときは
心地よい緊張感があり、難しくても、ひとつひとつ克服していく喜びがある。
「いしの上」もはじめは苦労しましたよね。
こわ~いことばを口走っていても
いい音程に入ったときの音のかがやき、広がりには
ぞくっとするような感覚が走った。
そんな発見をたくさんしていきたい。
もっと彫りの深い、迫力のある、スケールの大きな音楽ができると思う。
ここから一気に加速です!!