研ぎ澄ます

たくさんの音、ぶつかる音の中から、ほんの一瞬だけ同じになる音を聞き分ける。
 
セリフのイントネーションを損なわない正確な音程を保つ。
 
休符の持つ意味や緊張感を考える。
 
それぞれのパートが次々と主張をしながら、精密に合わせていく。
 
「松の針」の練習に入り、あちこちの神経を研ぎ澄ますような感覚が心地よい。
 
耳の痛くなるような絶叫の場面も、ただのうるさい音ではなく、
 
心に刺さる音にしなくてはなりません。
 
こういう練習、いいですよね。
 
結構体力使うので、差し入れのお菓子も即おなかに入れてエネルギーに変換です。
 
ちょっとテンポを締めたら、たちまちタイムが縮まりました。
 
曲の雰囲気がちょっと違ってしまう気もしますが、
 
タイムオーバーしないぎりぎりの線で、というのはスリルがありますね。
 
 
音が澄んでくると悲しさが増す・・・
 
数年前、我が家の愛犬アルフが余命1か月を宣告され
 
介護や闘病に明け暮れた日々を思い出します。
 
みんなに看取られて逝ってしまうまでの時間
 
ワンちゃんだけど家族だったからね~
 
あれからしばらく、どんなにかわいくてもよそのワンちゃんに触れなかったっけ。
 
きれいに歌うと、湛えている悲しみと、底にある愛情があふれて漂ってくるような気がします。