いよいよ土曜日は紀尾井ホールのステージ。
きっと桜の花吹雪が私たちを迎えてくれることでしょう。
本番直前の練習はいつもぎゅぎゅっと濃密なのですが、今日は一段と濃かったですね。
特に「鎌倉」は歌うたびに魅力発見でどんどん惹きこまれます。
導入部分のピアニシモのユニゾンで朝もやの中の景色の遠近感を作り
古都鎌倉にタイムスリップする
多くの戦いが繰り広げられた史実に思いを馳せ、歴史の重みを声に表す
そして空気を切り裂くような即興的ピアノの音色とともに
また遠くから現実の風景へともどってくる
いや~、マエストロの時空を超えた壮大なイメージにおおいに共感納得感動
しかしますますハードルは高くなり、練習が熱を帯びました。
音量設定やテンポ感も緻密に修正、
これにもっといい音のピアノと紀尾井ホールのふくよかな響きを味方にしたら、
すご~くいい演奏ができそうな気がします。
「見上げてごらん」は、
メロディーに寄り添わなくてはいけないバックコーラスのバランスなどを整え
より立体的になりました。
「花束をあなたに」も
品のいい大人の音色を求められ、自然なせりふ回しで情熱と温かさを伝えます。
永遠に咲き続ける花を贈るのは誰なのでしょうね。
私はこの曲を練習していたころに亡くなった義母のイメージが重なってしまい・・・
虹の橋を渡っていく義母に、親戚一同でありったけの花を手向けた美しい訣れの儀式
本当はこの詩のイメージとは違うのかもしれないけれど
悲しいだけではない、何か“永遠に”に込められた思いもあるのかなと
そんなことを感じながら歌っています。
3曲通してみると、短いけれどとても聴きごたえのあるいいプログラムですよね。
なんて自画自賛でなく、聴いてくださった方にそう言っていただけるように
心を込めて歌いましょう。